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1.研究目的

私たちは、生体の様々な状況下における組織幹細胞を含む各種細胞の動態解析、及びそのメカニズムを日々解析しています。私たちは、多様な組織の幹細胞についての知見、及び実験結果を統合し、幹細胞の分化、増殖、動員等の挙動を解明し、最終的にこうした研究成果を基礎とした臨床への治療あるいは診断面での還元を目標にしています。私たちの研究では、現在、最先端の分子生物学的アプローチと細胞生物学的アプローチを駆使し、造血幹細胞における自己複製プログラムのメディエーター候補の特定を目指しています。さらに最近の研究で、一部の癌幹細胞をはじめとする癌細胞にもこれらの自己複製機序を模倣している可能性があることが解ってきています。私たちは、これらの幹細胞システムが癌病態において果たしている役割についても、解析を進めています。
近年目覚ましい勢いで世界的に研究が進められつつある再生医療分野のプロジェクトの遂行には、国際的な広い視野と研究協力が不可欠です。私たちの教室では、こうした観点から、他施設と連携し、積極的な海外との人材交流と研究の拠点形成を視野に入れ、国際的な学術交流のためのプラットホームとして機能することを主題の一つと捉えています。
 

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2.研究内容

1. 組織幹細胞の増殖法の開発

 

キーワード:成人造血幹細胞、間葉系幹細胞、サイトカイン、増殖

 

成体が本来有している間葉系幹細胞(MSC)には、主に、その分化能と免疫調節の能力により、各種の変性疾患や免疫障害の治療に役立つ大きな可能性があります。MSCは、骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞に分化し得る、多能性を有していながら、IPSの様な遺伝子レベルの操作を必要とせず、臨床応用上の安全性の高い、倫理学的問題も少ない細胞と言えるでしょう。例えば、筋肉や神経の損傷は、しばしば複合的に起こり、またその損傷修復も非常に緩徐です。しかしながら、MSCの効率的な増殖、活性化技術が存在すれば、これらの損傷は、より迅速かつ複合的に一種類の細胞移植でも損傷修復を促進できる可能性があります。現在、骨髄(BM)はこうしたMSCの主要なソースの1つと考えられています。生体内のMSC動態の詳細には不明な点が多く、その挙動の分子生物学的機序については、完全に掌握されているわけではありませんが、最近MSCは、抗癌剤のデリバリーシステムの一端を担っていることも注目されています。しかしながら、大多数の組織幹細胞と同様に、MSCの臨床応用では、その採取数が重要課題となります。このため当研究室では、MSCの動員、誘導と増殖技術の開発に力を注いでいます。さらにMSCの有効利用法、他の組織幹細胞との関連性、そして臓器再生への応用の可能性を探る一方、各種疾患モデルの使用により、各種疾患病態におけるMSCの役割についても明らかにしていきたいと考えています。

 

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2. 正常及び異常血管新生機序の解明とその臨床応用

 

キーワード:癌、骨髄性細胞、プロテアーゼ、血管新生、虚血、血液細胞

 

血管内皮細胞は微小環境の一部でもあり、血管を形成すること上で不可欠な細胞です。血管内皮細胞の分化成熟や遊走動員といった現象は、血管新生機構の中でも、最も重要プロセスと位置づけられていますが、こうした血管内皮細胞の動態の詳細についてはまだまだ不明な点が多いのが実情です。過剰な血管新生は、癌、炎症、感染症等の多数の疾患の進行を促進します。血管新生の抑制は、これら多様な疾患に対する有望な治療法と考えられ、一部の因子については、その臨床応用も進んできています。私たちは、新規の血管新生因子または、これらの制御因子の生理学的作用、作用機序の解明を研究の主題とし、癌または虚血性疾患等の血管新生関連病態におけるこれらの既知あるいは未知の因子群の相互連関の解明を通じて、こうした研究成果の臨床応用の可能性について日々模索中です。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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