トップページ > 研究内容

研究目的

 多種多様な細胞から構成される免疫細胞は造血幹細胞を起源として分化発生しますが、免疫システムが破綻すると、がんや感染症・自己免疫疾患など、様々な疾病に陥ることが明らかにされています。裏を返せば、免疫システムが正常に働いていれば健康を維持できることになりますが、正常あるいは異常な状態にあることを明らかにするためには、各免疫担当細胞、免疫細胞同士の相互作用、免疫システムと腸内細菌や外界のウイルスなどの他生物との相互作用について解明を進めていくとともに、異常な状態を正常に戻す治療法を確立することが必要となります。

 特に渡会が以前勤務していたキリンビール医薬探索研究所(現・協和発酵キリン)で発見されたα-ガラクトシルセラミド(KRN7000)は非常に強い抗腫瘍活性を有することが明らかにされ、その後インバリアントナチュラルキラーTiNKT)細胞と呼ばれる新しい免疫細胞を直接活性化することでがん免疫に重要な役割を果たすことが明らかにされました。

現在はこれらの背景をもとにKRN7000に代わる新しいリガンドの探索の他、これらを用いた免疫制御法の開発などを手掛けています。

 各免疫細胞について統合的に理解するためには、多重染色フローサイトメトリーや一細胞RNAシーケンスなどの革新的技術が大きな貢献をもたらしています。恐らく未だに同定されていない細胞は存在するでしょうし、こういった革新的技術によって未だに解明されていない生命現象が明らかにされることが期待できます。このような視点から、遺伝子改変マウスの作製やモノクローナル抗体の作製といった基盤技術を整備し、最先端技術のアプリケーション開発にも力を入れていきます。

1. 免疫制御に関する研究

 

現在、新興・再興感染症やがんが人々の健康を脅かす主な要因として挙げられます。当研究室では免疫を制御することでこれらの脅威を取り除くための研究に取り組んでいます。iNKT細胞は自然免疫系と獲得免疫系の橋渡しをする細胞で、その機能を上手に引き出すことで適切な免疫調節ができるだけでなく、感染症に対する生体防御反応や腫瘍の除去に有用であることが分かっています。iNKT細胞の詳細な機能解析や創薬化学に応用可能な化合物のスクリーニング探索に取り組んでいます。

2. 再生・細胞医療に関する研究

 

2012年山中伸弥先生がノーベル医学生理学賞を受賞したiPS細胞技術によって、動物の体細胞でも初期化が可能で体を構成するあらゆる細胞に分化することができることが示され、臓器再生や細胞治療に新しい道筋ができました。当研究室ではiPS細胞技術をいち早く取り入れ、「欲しい」リンパ球のみをiPS細胞から大量に誘導する技術の開発に世界に先駆けて成功しました。

 

3. 新規医療機器や装置へ応用可能な要素技術開発に関する研究 

 

基礎及び臨床現場では先進的な医療機器や装置によって研究開発や病気の診断が行われています。しかしながら、ビッグデータを容易に扱えるようになり、ナノテクノロジーやイメージング技術などに著しい進展が見られることから、既存技術を上回る機器や装置の開発が期待されます。当研究室ではこれら機器や装置の能力が最大限発揮されるようなツールの創生に取り組んでいます。

 

このページの先頭へ戻る

東京大学医科学研究所 幹細胞治療研究センターについて
東京大学医科学研究所幹細胞治療研究センター
幹細胞セロミクス分野とは? 詳しくはこちら

東京大学医科学研究所 幹細胞治療研究センター 幹細胞セロミクス分野 〒108-8639 東京都港区白金台4-6-1 Tel:03-6409-2345 Fax:03-5449-5724 mail:hwatarai(at)ims.u-tokyo.ac.jp

  • 東京大学医科学研究所幹細胞治療研究センター
  • 東京大学 医科学研究所
  • 東京大学

Copyright 2017 © Center for Stem Cell Biology and Regenerative Medicinell.right reserved.