センターについて

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1.幹細胞治療研究センター

幹細胞治療研究センターは東京大学医科学研究所が持つ幹細胞に関する基礎研究の成果と、医科研病院における先端医療の実績と経験を融合することにより、幹細胞移植医療をさらに発展させ、難病治療に対する安全で有効な幹細胞治療法の開発を目指すことを目的として平成20年4月に設置されました。基礎研究から臨床まで、互いに関連した4分野3領域の研究チームに加えて、文科省再生医療の実現化プロジェクトによって平成21年4月に設置されたステムセルバンク、FACSコアラボ、JSTの支援によるERATO中内幹細胞制御プロジェクト研究チームなど、強力な研究体制および研究支援体制を築いています。本センターでは以下の具体的な目標を掲げて幹細胞を利用した先進医療の開発に取り組んでおります。

  • 1. 造血幹細胞増幅法をはじめとする幹細胞生着の効率化・確実性の向上を目指した技術、
    ならびに移植免疫制御技術の確立による臍帯血移植の適応拡大
  • 2. 分子標的薬や抗体療法の導入など、新たな全処置法の開発による治療関連毒性の軽減と高齢者への適応拡大
  • 3. ヒトiPS/ES細胞や組織幹細胞から治療に用いる細胞を調整、培養、加工、保存するための
    幹細胞プロセシング技術の開発とその臨床応用
  • 4. ヒトiPS/ES細胞株から造血幹細胞や血小板、赤血球などの成熟機能細胞等の分化誘導技術の開発
  • 5. 臨床応用に向けたヒトiPS/ES細胞ならびに組織幹細胞の加工技術の開発
  • 6. ヒトiPS/ES細胞ならびに組織幹細胞を利用した安全で有効性の高い細胞療法の開発
  • 7. 幹細胞治療におけるグラフト(移植片)モニタリング技術の開発

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2.幹細胞と再生医療について

再生医療とは、薬や外科手術的に病気を治療する現在までの医療と異なり、病気になっている臓器や組織を丸ごと新しいものに変えてしまおうという、今後ますます発展が期待されている治療法です。

例えば、肝臓や腎臓といった臓器は、ウイルスや自己免疫反応によって引き起こされる炎症によって機能を失ってしまった場合、現在の治療法では他の人からの移植に頼ることになってしまいます。しかし、移植のための臓器提供には脳死ドナーにおける倫理的問題などから数に限りがあり、治療を必要とする人全てが移植を受けられないのが現状です。

そこで、肝臓・腎臓・心臓などの様々な臓器、白血病等の治療のための血液、角膜移植のための角膜などを、体外で新たに作り出して移植することによって病気を治療することが研究されています。そのための元になる細胞が「幹細胞」です。幹細胞には、ある特定の臓器の細胞にだけなれる幹細胞(造血幹細胞や神経幹細胞など)と、体内の全ての臓器・組織に細胞になることができる多能性幹細胞があり、両者ともが新しい治療法の開発のために研究が続けられています。例えば、出産の時に生じる臍帯血や我々の骨髄には少数ですが、体内の全ての血液を作り出すことのできる細胞(造血幹細胞)が存在します。これらを、白血病や遺伝病等によって血液を作り出す本来の機能を失ってしまった患者さんに移植することで治療をする(骨髄移植や臍帯血移植)が現在広く行われています。さらに、少数の幹細胞を体外で増幅して移植する、または遺伝病の方を治療するために、自分の造血幹細胞を取り出しその遺伝子を修復した後に体に戻してやることで病気の根治を目指すための研究が行われています。

さらに次世代の治療法として、多能性幹細胞を用いた治療法が国を挙げて積極的に推進されています。多能性幹細胞には、受精卵の細胞の一部を培養して作成されるES細胞が近年まで広く研究されています。しかし、ES細胞は生命そのものである受精卵を破壊して作製するという倫理的問題、またES細胞は自分の細胞では無いため、そこから臓器を作製して移植しても免疫的に拒絶されてしまう問題点がありました。そこで、これらの問題点を解決する方法として考えられたのが、京都大学の山中教授らが発表したiPS細胞です。iPS細胞は、人の皮膚や血液など簡単に採取できる細胞にいくつかの遺伝子を導入するだけで、ES細胞とほぼ同様の多能性幹細胞を作り出すことのできる画期的技術です。これによって、様々な病気の方から自分のiPS細胞を作り出し、そのiPS細胞を元に必要な臓器を体外で再生して治療に用いるという、免疫的な拒絶の無い新たな移植療法の実現が期待されています。

東京大学の医科学研究所は、基礎的研究を推進する研究部門と病気を治すための病院部門の両輪を併せ持つ、全国的にも珍しい研究所です。その特徴を生かし、二つの部門を有機的に結合することで新しい治療法である「幹細胞治療・再生医療」を積極的に推進するための機関として、この「幹細胞治療研究センター」は誕生しました。様々な幹細胞を利用した、細胞移植療法や遺伝子治療の実現のために、日々研究が行われています。

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